豹のような目を持つ女：Lucy Liu

今では女性陣のみでなく、男性陣のファンもかなり増えてきた「アリーｍｙラブ」。何といっても強烈なキャラクターの主人公、アリーの人気が圧倒的。だったのだが、２シーズンから登場したリンというお嬢様が最近では話題をさらっている様子。かなり強気で思ったことをそのまま口にする彼女、実はすごく心の優しい女性なのであ～る。そんな彼女だが、ルックス的には常に競争心むき出しの荒々しい女。ちょっとつりあがった鋭い目がまるで豹のよう。いまにも牙をむき出しにして攻撃されそうな感じの彼女がなかなかの人気ぶり。正統派、アリーとは一味違った魅力を「アリーｍｙラブ」の中で魅せてくれる。「アリーｍｙラブ」で人気の出た彼女だが、その勢いに乗って映画界にも進出を果たしている。11月公開の「チャーリーズ・エンジェル」では、キャメロン・ディアス、ドリュー・バリモアといった超豪華な共演者と共にチャーリーズエンジェルの一人、アレックスを演じており、他の２人に引けを取らない切れのあるアクションを展開させている。ドラマはもちろん、映画活動も増えてきた彼女。なかなかハリウッド映画界では出演枠がもらいにくいとされているアジア人だが、私たちと同じアジアの顔として、どんどん大作に出演してほしい。またプライベートでも、意外なところでは、何とあの今世紀最後の独身貴族と言われているGeorge Clooneyとのロマンスもささやかれているほど。本当なのかどうかは疑問だが、噂が流れるだけ注目を浴びているのは確か。今後の彼女の活躍から目を離せない！

Lucy Liu Lucy Alexis Liu（ルーシー・リュー）は1967年12月2日、NYのクイーンズにて生まれ育つ。北京語と英語を操ることができ、カンフーのトレーニングも小さい頃から受けていたそうだ。ナイフを使ったものもトレーニングを受けているそうで、なかなかの腕前の様子。またアコーディオンを演奏するそうで、こちらはちょっと意外な感じがする。(笑)　高校を卒業してからは大学に進学。１年ほどニューヨーク大学に在籍したこともあるそうだが、卒業はミシガン大学で。アジア言語とカルチャーを専攻。その傍ら、演技の勉強、ダンス、そしてボイストレーニングも行っていたそう。「アリーｍｙラブ２」でエレインと共にちらっと披露するダンスの腕は本物！キャリアはテレビからスタートさせたようで、"L.A.Law""Coach"などに脇役で出演。また"Beverly Hills, 90210"では、メンバーが集まるレストラン、ピーチピットでウエイトレスを演じた。その他にも人気シリーズの「ER」「刑事ナッシュ・ブリッジズ」「Ｘファイル」「NYPD Blue」などにゲスト出演。映画の脇役と並行して徐々にキャリアアップを図る。1996年から１年間続いた"Pearl"というコメディではAmy役でレギュラー出演を果たしている。ちなみにこのsitcomの共演者は"Cheers"でおなじみのRhea PerlmanやMalcolm McDowellなどがいて面白い。映画では「ザ・エージェント」でTom Cruiseの元恋人役、「グリッドロック」、「ペイバック」ではMel Gibson、そして「トゥルー・クライム」ではClint Eastwood等と共演しており、話題の映画にもちらほら顔を出しているので、Ally McBeal以前に彼女を見ている人も多いことだろう。最近ではジャッキー・チェン主演「シャンハイ・ヌーン」「モリー」(Elizabeth Shue主演)「Play It to the Bone」(Antonio Banderas主演)、そして最新作「チャーリーズ・エンジェル」ではCameron Diaz, Drew Barrymoreと共に主役を演じており、映画界でもこれからが期待されている。プライベートではアートが好きで、自ら作品を書いているそうだ。SoHoにあるギャラリーで彼女の作品を見ることができるかもしれない。彼女のスタイルは、メディアフォトグラフィーというもので、写真を始め、絵画、木材や紙を利用して作り上げるものらしい。1997年にはベニスビーチ近辺にギャラリーを開いたそうだ。ちょっとだけ小柄な彼女、睨みを効かせた鋭い目でリチャードをとりこにしてほしい。

出世作となる「アリーｍｙラブ」の裏話。現在はリン役を演じているLucy Liuだが、最初はなんとネル役を狙ってオーディションを受けたとか。残念ながら結果としてはPortia de Rossiに決まってしまったのだが、"Ally McBeal"のプロデューサーであり、女優ミッシェル・ファイファーのダンナ様でもあるDavid E.KellyがLiuをすっかり気に入ったとか。そこで、わざわざLucyのためにLing Wooというキャラクターを書いたそうだ。最終オーディションには彼女を含めて６人ほどが望んだそうだが、彼女だけが有色人種だったため、自分は絶対役をつかむことができないと悟ったそうだ。案の定、後日de Rossiが役を勝ち取ったとの電話を受け取った。その時、KelleyがLucyのために役を書いたということも伝えたそうだが、彼女は全く信じようとしなかったそうだ。「ハリウッドの人は特に信用ならないわ。よくくだらないたわごとを平気で言うから・・・。」しかし後からそれが本当だと知ることになり、驚いたそうだ。そして後日、KelleyはLucyに、彼女のセリフ読みは気に入ったのだが、冷淡過ぎたということを伝えたそうだ。ネルというキャラクターにはもっと温かみのあるキャラにしたかったそうだ。なにはともあれアリーの中でも特に癖のあるリン役を獲得できたからよかった！そしてそのおかげで人気が急上昇し、「チャーリーズ・エンジェル」でハリウッドのトップスターと共演することが実現したのだ。