ホホ映画大作戦:Are You Kidding!?!?
今までにたくさんの映画を見てきたが、なかなかすばらしい映画に出会うのは難しい。しかしつまらないからといって楽しめないわけではない。「つまらないけど笑える映画」も意外と出会うことができない。今までに見た映画の中で印象に残っている「トホホ映画」をいくつかご紹介したい。それにしてもトホホ映画と想像して思いつく映画はどれもこれも香港映画ばっかり。ハリウッド映画の駄作は(香港映画に比べて)大金がかかっているだけに笑えないのが正直なところ。その点香港映画はしょせんチープ。そのチープさに輪を書けてトホホだから笑えるのだ。(笑) 思いっきりラストのネタバレしているので、これから見るつもりのある作品があれば今すぐ「戻る」ボタンをクリック!(笑)

トホホ作戦その1:検事Mr.ハー 俺が法律だ!
とにかくラストが衝撃的ということで以前から友人に薦められていた映画。すごい。俺が法律だ!と豪語するユン・ピョウが戦い抜き、正義が勝ったか?と思わせておいて、結局ラストであっさり死んでしまうユン・ピョウ・・・。おいおい死ぬのかよ。あ、ラスト言っちゃった。(笑) 戦いに勝って、わーい!って喜ばせておいていきなりセスナから海に飛び込んだはいいが、打ちどころが悪かったのかぷかぷかと海に浮きながら流されていくユン・ピョウ・・・。どうなるんだ、おいおい?と思っていたら、ジャーンとエンディングがスタートするという何とも後味の悪い作品である。そこで私は叫んだ。「Are you kidding!?!?」でもここで爆笑出来ればあなたのトホホ映画コレクションの仲間入りを果たすだろう。ちなみにこれはオリジナル(というか日本で出回っているビデオ)の結末なのだが、アメリカ公開版ではラストが修正されているらしく、海に浮かんでいるユン・ピョウをシンシアが助けて一件落着するというラストに直されたらしい。さすがはハリウッド。(笑) 個人的にはトホホ度の高いビデオ版が好きだが・・・。まぁストーリーはそんなこんなでびっくりするのだが、ユン・ピョウ自体はかなりがんばっている。スタントもこなしているのだが、問題のラストシーンでセスナにしがみつくシーンはパラシュートをつけずにこなしたらしい。まさに命張った映画。これだけ命を張った映画なのにそのラストかいっ!と突っ込みたくなるが、それがこの映画の憎めないところなのである。原題「執法先鋒」1986年作品。香港。監督:ユン・ケイ 出演:ユン・ピョウ / シンシア・ロスロック / メルヴィン・ウォン 他

トホホ作戦その2:トミーボーイ ジュニアにおまかせ
情けない雰囲気をかもし出しながらもどことなく憎めないのがデヴィッド・スペード。そして肉体美!?を強調した役どころが多い(笑)クリス・ファーレイの共演作。「Black Sheep」でも共演している二人だが、この作品が共演作品第1作目となっている。それにしてもジュニア役のファーレイ。冒頭から全然頼れないため、全然ジュニアにはおまかせ出来ない。さらにはスペードが頼りなく登場するのだが、これまたあまり意味のない役どころ。トミーボーイと一緒に旅をすることになるのだが、これまたなんとも(ネタ的に)チープな旅となっている。ファーレイの相手役で登場するジュリー・ワーナーも個人的には魅力を感じられずこれまた「Are you kidding!?!?」しかしながら、ストーリーラインがある程度しっかりしているため、細かなネタで笑えなくても最後まで文句なく見られてしまうのがある意味この映画の魅力だろう。笑いといえば、やはりファーレイとスペードのコンビ。冒頭では喧嘩していても、最後には仲良しになってしまう。この二人の情けなさを笑えるか、笑えないかはあなた次第。原題「Tommy Boy」1996年作品。アメリカ。監督:ピーター・シーガル 出演:クリス・ファーレイ / デヴィッド・スペード / ロブ・ロウ 他

トホホ作戦その3:大丈夫日記
これほど強烈な作品は今までみたことがないのでは?と思うほど、私の度肝を抜いた作品。冒頭から笑わせてくれるが、ここまで壊れたユンファを見られる作品も珍しいだろう。「男たちの挽歌」などでクールなイメージを築いたユンファだが、この映画で一気にそのクールさを吹き飛ばしている。これだけ違ったイメージを見せてくれる俳優も珍しいだろう。ユンファが笑う、泣く、歌う、踊る。とにかく彼の持ち味が堪能できる作品。しかしながら、1988年にこれほどのネタの作品を作ってしまうのかと思うと「Are you kidding!?!?」ここまで吹っ切れたユンファを見ると、もう笑うしかないだろう。(笑)ちなみに共演者のレイ・チーホンも「男たちの挽歌」に出演しているが、彼のイメチェンも笑えるところ。 原題「大丈夫日記」1988年作品。香港。監督:チョー・イエン / ツイ・ハーク 出演:チョウ・ユンファ / ジョイ・ウォン / サリー・イップ 他

トホホ作戦その4:0086笑いの番号
これは笑えた。トホホな原題、トホホな邦題、そしてトホホな内容と、すべてがトホホで笑わせてくれる。しかし俳優陣はなかなかで、主役のドン・アダムスを始め、イタリア女優のシルビア・クリステルやロンダ・フレミングなどなど。さらに音楽はラロ・シフリンが担当しているというからなんとも不思議な映画だ。さらに第一回ゴールデン・ラズベリー賞最低作品賞にもノミネートされたといえば、未見の方もトホホ度がわかることかと・・・。タイトルからわかるように007のコメディ版なのだが、登場する秘密アイテムはこちらの方がオリジナリティがあってかなり笑えた。机車でカーチェイスしたり、靴の電話やトイレからいきなり相棒が登場したりと、ネタ自体は結構練りこまれた気配。その気配りとなかなかの俳優陣&スタッフが映画を盛り上げていて、実はわりとよい出来に仕上がっている・・・と思うのは私だけ!?(笑)原案はメル・ブルックスで、実はひそかに続編も出ているらしい。ぜひ見てみたい!!! 原題「The Nude Bomb」1980年作品。アメリカ。監督:クライブ・ドナー 出演:ドン・アダムス / シルビア・クリステル / アンドレア・ハワード 他