華ポップスのススメ:C-Pops Revolution

J-PopsといえばJapanese Pops, K-PopsといえばKorean Pops。ではC-Popsといえば!?ひょんなことからはまった中華ポップスをご紹介する。

中華ポップスと聞くと、え?なぜ?と思う方もいるかもしれない。ここ数年、個人的にアジアに対する興味が湧いたのは確かで、観光旅行などにもよく足を運ぶようになった。しかし音楽となるとまた別の話。当然なにか魅かれるものがないとはまらないわけで・・・。もともと音楽に関しては、国やジャンル関係なく聞いていた。それこそ5, 6 年前に到来したK-Pops(韓国ポップス)ブームの時は、当時知り合いだったK-Popsファンの人にテープを作ってもらって聞いていたものだ。しかしもともと洋楽で育った私はすぐに飽きてしまい、洋楽へと舞い戻り、洋楽というカテゴリ内で守備範囲を広げた。

ある日、上海旅行にいくことになった。UAを利用しての旅行だったが、オーディオの洋楽チャンネルが非常に「しょぼい」選曲だったのだ。そこでたまたまJ-PopsとC-Pops特集のチャンネルにセットした。その日かかっていた曲は今考えるとかなりメジャーなものばかり。アンディ・ラウやレスリー・チャンなど日本でも人気の高いスターばかりだったが、その中に一人、王力宏(ワン・リーホン)というシンガーの「永遠的第一天」という曲が流れてきた。素敵なピアノのイントロに始まるこの曲はすばらしくよく出来ていて、またサビの部分もオシャレ。何も予備知識はなかったが、とりあえず歌手の名前だけはメモっておき、後日日本に帰ってきてから彼のアルバムを探そうとCD屋へ足を運んだ。それにしても歌手の名前さえ読めなかった私は「おうりき・ひろし」と暗記しておき、後日ネットにて読み方を知る。(笑) この時初めて中華ポップスのCDを店頭でみることになったわけだが、結構売られているものだ・・・。未知の世界に足を踏み入れた感じでわくわくしてCDを物色。残念ながら王力宏の作品はおいていなかったが、せっかく未知の音楽を目の前にして帰るわけにもいかなかったので、試しに張學友(ジャッキー・チュン)の「走過1999」という作品を購入してみた(祝!C-Popsデビュー!)。映画でも活躍している張學友は歌手としての活躍も小耳にはさんでいたし、噂通り歌唱力も抜群。ジャケットまでCool!

おそらく最初に張學友を聞いたのが正解だったと思う。歌唱力も抜群で、バラードを聞いても全く飽きさせない彼のこの1枚のアルバムで、一気にC-Popsへとはまる。その後は日本でも人気のある陳慧琳(ケリー・チャン)レスリー・チャンレオン・ライなど香港系のアルバムを続々購入。一気に私のCDコレクションにアジア旋風が!そして、以前英語アルバムを購入したことのあったCoCo Leeのアルバム購入をきっかけに台湾の音楽に目覚める。台湾と香港。何が違うの?といわれると難しいが、まず言葉。広東語も北京語(台湾語)も大好きだが(もちろん、話せる訳ではないので聞いた感じで判断しているだけであるが)歌を聴くにあたり、私の耳にしっくり来たのは北京語の方である。最近は香港のシンガーも北京語アルバムをリリースする場合が多い。CoCo Leeの「李[王文]」というセルフタイトルのアルバムを購入して、楽曲完成度の高さと彼女の歌唱力に驚き。そこで台湾の女性シンガーについていろいろ調べ、中でも人気のある張惠妹(ア・メイ)のCDを購入してみた。歌唱力は抜群で、さらにR&Bと来たもんだ!音楽性、カリスマ性すべてに惚れた私はその後、この張惠妹のアルバムをProduceしたDavid Taoという人に注目する。アメリカはUCLA卒業のDavid Taoはアジア圏で人気のシンガーソングライター。自身のアルバムを2枚リリースしているが、どちらも上質のR&Bアルバムに仕上がっており、ファンはアジア圏のみにとどまらない。張惠妹、そしてDavid Taoとの出会いは私の人生にとってかなり衝撃的なものになった。世界は広い・・・。音楽はアメリカだけじゃないんだ!と、当たり前ながら実感。何といっても台湾音楽のレベルの高さに度肝を抜かされる。

当然K-Popsもいろいろとチェックしてみたのだが(HipHopの質はいまだに高い!すばらしい!)、どちらかというと癒し系の曲が多いC-Popsに心を魅かれており、その後もC-Popsをこよなく愛する方々からいろいろとオススメを聞いては聞いてみたりしている。まだ初心者なので、まとまりのない聞き方をしているものの、それでも毎回が驚きの連続。最近の音楽はワンパターンで飽きてきた、という人がいたら、ぜひ試しに何か聞いて見てほしい。音楽性もアメリカの音楽に近いものがあり(パクリというわけでもない)さらに個性派シンガーが多し。歌も上手い。アメリカ帰りの若者たちが続々とデビューしているだけあり、誰もが一味違った斬新な「何か」を持っている。言葉の壁はあるけれど、それはアメリカの音楽も同じ。日本以外の音楽として、気軽な気持ちで聞いてみると意外と自分の好みの音に出会えるかもしれない。ここ数年、ハーモニーのない曲に飽きていた私にはどこか新鮮に感じ、さらに未知なる音楽の世界へと一歩深く足を踏み入れてしまった。ここから先はまだまだ深いのであまりはまらないように気をつけなければ。(笑)

オススメ★C-Pops


興味は湧いたけど、どんなアルバムから聞いていいの?という方、私がたどったルートをチェックしてみては?
但し個人の好みがあるため、必ずしもいい例ではないが・・・。(^^ゞ

■ 張學友 :歌神といわれている、いわゆる香港四大天王の一人。Born to Sing!
■ 陳慧琳 :売れっ子Producer、Mark Luiによる軽快なダンスチューンがオススメ。
■ CoCo Lee:アジア人として初めてアカデミー賞で「グリーンデスティニー」テーマソングを披露する。
■ 張惠妹 :TIMEの表紙も飾ったことのある実力派。原住民族出身ということもあり圧倒的支持を受ける。
■ 許茄芸 :「隣の女の子」的存在の女性シンガー。癒し系で、松たか子に似ていると言われている。
■ 順子 :音楽の教師。母親がデモテープを送ったことからデビュー。楽曲は自ら作曲。Jazzセンスあふれる。
■ 林志R :印刷屋の若旦那 兼 台湾の歌神!張學友よりもすばらしい歌唱力。本物っす!