ルイジアナ州:SIGGRAPH初開催 (1996.07)

ディキシーランドジャズの都:ヨーロッパの香り

留学中の夏休み、お世話になった日本の大学の教授が、とあるイベントでNew Orleansにやってくるという。音楽好きとして、もちろんNew Orleansには興味もあったし、以前ビバリーヒルズで知り合いになった、とある会社の社長さんもNew Orleansをべた褒めだったこともあり、せっかくのチャンス、ということで、訪れてみた。New Yorkで1週間過ごした後にNew Orleansへと向かった。空港に到着すると先生が待っていてくれたので、そこから車で先生が宿泊しているホテルへと向かう。先生の友人さんとも合流したのだが、彼らはまだホテルを予約していないらしいので、宿探しからはじまった。実は、CGの最大規模のイベントであるSIGGRAPHの開催と、ジュニアオリンピックが重なり、ホテルどころか街は大混雑。2月のお祭り、マルディ・グラほどではないにせよ、ホテルはミシシッピまでいったがそこでも満室だったくらいだ。※毎年SIGGRAPHはオーランドとロサンゼルスで交互に開催されているが、この年は実験的(!?)にNew Orleansで開催されたようだ。1日目は残念ながら宿を見つけることができず、みんな先生のところにおせわになった。さて、この日は早速メインのバーボン・ストリートでディキシーランド・ジャズを楽しむ。ストリートをふらふらと歩くだけで、どこのお店からもジャズが演奏されている。活気があって、楽しくなる街だ。(これだけ観光客が毎日いるかは疑問だが・・・)New Orleansで最も有名なジャズクラブ、プリザベーション・ホールで演奏を聴く。もちろん演奏もすばらしいが、それ以上にクラブの活気で気分は最高!ディキシーランドジャズがこれだけ楽しく感じたのも久しぶりだ。やっぱり当然だが、ライブは別格である。夕食はジャンバラヤとガンボ。これを食べないとここまできた意味がない!これがまたイケるのだ!!New Orleansに来たら、ジャンバラヤとガンボ。これだけは食べてほしい。その他に生ガキも食べたが、これもおいしい。レモンをほんのすこ〜しだけしぼり、つるっと一口で食べる。なんとも言えない贅沢な気分。このときもおいしかったが、シーズンはやはり冬。マルディ・グラの時などはきっとおいしいのだろう。New Orleansのダウンタウンは、フレンチ・クォーターと言われているが、ここを歩くと不思議な感じ。建物など、ヨーロッパの香りが残りながらも、黒人文化がぷんぷんしている街、またそれがすごく魅力的なのである。

CGの祭典 SIGGRAPH'96:最先端の技術がここに終結

数年前からちらっと聞いたことがあったSIGGRAPHだが、やってくる機会がやっとできた。最近ではよくテレビでも特集が組まれているみたいだ。展示会やデモンストレーション、パネルディスカッションなどなど、世界各国からの著名人の最新作品を見ることができる。日本人ももちろん大勢いた。私は結局展示会やデモのチケットしか買わなかったが、ビデオ部門もある。これは最新の技術を駆使した作品の上映会で、たとえばILMなどの最新作などがいち早く見れてしまう。これは見る価値あり。ただ人気があるので、早めにチケットは購入しておこう。でも、展示会の方だけでも十分楽しむことはできる。Tシャツやカップ、ビデオなどのキャラクター商品も配布しているので、ちょっとしたマニアにはこれは欠かせない。また逆にデモビデオをこちらから渡すこともでき、CGクリエイター志望の学生などには格好の場なのであ〜る。ILMやシリコン・グラフィックス、PIXARやAppleなどといった有名どころからベンチャーまで、いろいろ。大企業だからって必ず人気があるとは限らない。ベンチャー企業にはこの場がアピールする格好の場なのである。デモに人が群がれば、みんなが注目してやってくる。そこが展示会の面白いところ。一日いても飽きない。イベント自体は大体1週間くらいやっているが、私は結局1日だけの参加となった。

Oh Pensacola!!:ルイジアナからミシシッピ、アラバマ、そしてフロリダと

3日目は、車でフロリダを目指す。西からフロリダ州に入るとすぐにあるビーチ、ペンサコーラビーチだ。つくづく思うが、自分でこれだけアメリカを周るようになってから、初めて知った地名や名所が多すぎる。本当に自分が地理に乏しかったことが旅行に行くたびに感じられた。ドライブは意外と簡単。フリーウェイをただまっすぐ走るだけ。景色は途中すごくきれいだったが。ミシシッピのINNで昼食をとり(またジャンバラヤ。ワニのハンバーグもあったが、ぱさぱさしていた。)またひたすら走るのみ。どれくらいかかったかはあまり記憶が定かではないが、4時間もかかったかどうか・・・といったくらいだ。ペンサコーラではHoliday Innに滞在。日本人はまったく見なかった。いるはずなのだろうが、シーズンオフということもあったのか!?ホテルもわりと安く、すばらしく景色がきれいだ。このとき初めてエメラルドグリーンの海をみた。砂も白い。足をつけてみたが、すごく暖かい。水着を持ってきていれば泳げたのに…残念だ。まさに穴場、といってもいいくらい、いるのはアメリカ人だけ。どうやらアメリカ人には有名みたいだが、よかった。。。そのままにしてきたい。(笑)

夕食はHootersという、話題の!?レストラン。ユニフォームが非常に有名らしいが、見てみて「確かにこれなら有名になるわ。」といった感じ。かわいい女の子たちががセクシーなユニフォームでサーブしてくれる。興味があったらいってみよう。でも、ここで食べたバッファロー・ウィングは最低。二度と食べないぞ!先生は映画を見に行ってきたようだが私はちょっとだけ風邪を引き始めたようだったので、ホテルに帰り、早めに寝た。明日もう帰るのかと思うと悲しすぎる。せめてあと一日いたい…。

Fajitasとの出会い:特に何もしなかったがFajitasと出会えた!

4日目。明日先生が帰国するため、今日はNew Orleansに帰らなければならなかったので仕方がない。New Orleansについて、空港に近いホテル、Double Tree Hotelに宿泊。このDouble Treeは、Washington D.C.でも泊まったが、非常にいいホテル。ダウンタウンからちょっと離れたところにあることが多いが、その分値段が安い。車があればこれるだろう。夕食はメキシコ料理にしてみた。ここで出会ったのがFajitas!!以前、Tijuanaに行った時に食べたブリトーが最高にまずく、ショックを受けたが、今回はおいしすぎてショック!こんなおいしい食べ物が!!!これだったら食べられる。ご飯がほしいくらいだ。あまりの満足さにその日は寝た。明日は朝早く出発するため、空港からシャトルバンでダウンタウンへと再度向かい、あと数日滞在する予定。スワンプツアーに参加するぞ!

ベニエ!ベニエ!ベニエ!:やっぱり食べてばかりなフレンチ・クォーター

早朝、先生に空港まで送ってもらい、先生は日本へと旅立った。私と友人はその後、ダウンタウンに戻り、あと2泊する。明日はスワンプ・ツアーに参加する予定だが、今日の予定は何もないのでとりあえずフレンチ・クォーター観光に徹するか。ホテルはどこにでも必ずあるHoliday Inn。実は結構利用しているかもしれない。70ドルくらいで泊まれたので、悪くはないだろう。早速ふらふらとフレンチ・クォーターを見て歩いたが、ここで、Cafe du Mondeというカフェによってみた。どうやら「ベニエ」というドーナツの元祖らしい。ここでベニエとカフェオレを食べてみた。おいしい!!!!!!!!!!!!!!!!!!はっきりいえば、ただのドーナツだけど、これがまた。。。甘くない。アメリカで食べるドーナツは以上なほど甘いものが多いが、これは日本人の口にぴったり合う。あまりにおいしいので2つほど追加してしまったほどだ。これはオススメ。街はイベントが終わったからか、心なし落ち着いた雰囲気だ。それでもまだ観光客はいるので盛り上がってはいる。夕食は「また」ジャンバラヤとガンボ。これしかないわけではないけど、やっぱりこれを頼んでしまう。要は気に入ったらしい。(笑) また生ガキを食べたがやっぱりおいしい〜。ホテルは周りが明るいところにあったけど、念のため少し早めに戻った。電話でスワンプ・ツアーの申し込みをした。

ワニにマシュマロ!?:マシュマロで満足なの?

飼いならされている・・・当たり前だが、ワニにマシュマロ!?スワンプ・ツアーはいくつかあった。ホテルのディスカウント・クーポンなどを参考に選んだツアーに参加したのだが、確かMarriotに集合だったと思う。それから船に乗るまで結構時間がかかったが、乗る前にツアーガイドの奥さんが作ったというクッキーをごちそうになった。ツアーに使う船はそれほど大きくない。できる限り奥まで行きそうな、小さな船のほうがおもしろそうだったからそれを選んだのだが・・・最初は「川」だが、だんだん奥のほうに入っていくと「スワンプ」といった感じに思えてきて、楽しかった。ワニは結構いるのだが、近くに寄せてはマシュマロを上げていた。マシュマロ!?すっかりワニくん、飼いならされちゃったみたいだ。

マルディ・グラ

New Orleansでは予想をはるかに上回るほど楽しめた。料理がこんなにおいしいとはおもわなかったし、スワンプツアーもおもしろかった。それにジャズだって・・・。しかしこれは、街に活気があった時期だったから、という部分もあるだろう。そこで!New Orleansに行くなら2月がベスト、と考える。マルディ・グラというお祭りがあるのだ。知り合った社長さんも言っていたが、このお祭り、かなりすごいらしい。。。ブラジルのカーニバルほど大勢集まるわけではないが、ノリはそんな感じらしい。"Easy Rider"を見たらわかるかな。しかし、ホテルやレストランはすごく混むし、市電なども止まるらしい。だから観光がしたいとなると、ちょっとこのシーズンは避けたほうが逆にいいのかも・・・。でも次回私がNew Orleansに行くことがあるなら、それはマルディ・グラのシーズンだろう。

※この記事は、1996年の情報を元に書かれています。