Shanghai:上海 (1999.02)

変わりゆく中国:開発された上海と古いままの上海

香港から現地のツアーを利用して、中国旅行にいった。いままで全くアジアには興味がなかったのだが、さすがにアメリカばかりも飽きてしまった。もっと違う文化、特にアジアを見てみたい!ということで、香港に行ってみたのだが、香港は雰囲気的には東京と変わらない。それよりもカルチャー・ショックを受けたのが、やはり中国。上海では屋台を覗いてみたり、中心街を歩いてみたりと、意外と楽しい経験ができた。またトゥクトゥクみたいな乗り物で、昔の中心街(ビルなどが建っていない)も見てまわった。上海で面白いのは、発展した上海と、古いままの上海の2つのギャップではないだろうか。本当は京劇などもみてみたかったのだが、残念ながらその機会はなかった。

これがラーメン!?:鳥殻なのにこってり!中国ラーメン

上海到着は、中華航空利用で8時くらいに到着した。ガイドさんはいつも現地にいるらしい。香港から添乗員がいたが、その他、各現地にガイドが1人着く。なかなか悪くない。発想は悪くないのだが、ガイドさんはいまいち・・・。両替を頼むと、チップをよこせといわれてしまった。すごく優しそうなおばさんと思ったら、せこい!(笑) どうしても現金が必要だったため、結局両替をしてしまったが、二度としないぞ〜。無駄なお金は払わんぞ〜。その日は、到着も遅かったため、夕食を取って、ホテルへと向かった。この日の夕食はなかなかおいしい中華だった。なんか独特な、変わった味がしたのが気になったくらいだ。とにかく量だけは多い。質よりも量といった感じだろうか。香港の人はとにかくおしゃべり好き。食事中でも平気で盛り上り、話に夢中になる。イタリア人よりもおしゃべり好きそう。

ホテルに着くと、みんな疲れてしまったらしく、すぐに寝てしまったらしいが、私たちとツアー客の子供3人くらいで、近くの屋台まで行ってみることにした。近くといっても15分くらいでついてしまうのだが。この時利用したタクシーだが、これまたぼったくり!わざわざ遠回りしたあげく、かなりの高値を提示しはじめた。彼らには観光客の怖さがわからないのだろうか。交渉したのだがいっこうに話がまとまらないので、タクシー番号を控えて降りた。彼はこれで満足したのだろうか・・・。

屋台は、私が想像していたほど悪くはなかった。というのも、衛生上、チェックしてみたが、思ったよりは悪くない。そこで、さっそく焼きうどんに挑戦してみた。これはおいしい!日本の焼きうどんとかわらないので、平気で食べられた。(暗かったし、なにが具で入っていたかはわからないが・・・。こわっ!)一緒にいった3人の子供たちはシューマイのスープみたいなものを食べていた。私は食べなかったが、友人いわく、なかなかおいしいとのこと。次に、周りをうろうろしていたら、ラーメン屋さんを発見したので、入ってみる。麺はその場でたたいてくれる。13歳の子供が作ってくれた。まだ作り出して3ヶ月だそうだが、それでも慣れた手つきでたたいていた。スープは鳥殻。あっさりスープかと思ったら、意外にもこってりしている。鳥殻でもこんなにこってりするものだったんだ!具はなにもなく(ちょっとだけお肉が入っていた)シンプル。味の方は、まぁ・・・。美味しいものではなかったが、それでも悪くない。しかも30円ときた!日本のラーメンとはまったく違うものとして食べてみるといい。美味しくなくても文句は言わないが、30円だったらこっちのラーメンを食べるかも。(笑) 屋台には残業しているサラリーマンや、他の飲食店で働いている人たちが休憩でやってきたりと、もう0時になろうとしていたにも関わらず、活気づいていた。帰りはまたタクシーを利用したが、値段は行きに支払った額の半分だったし、10分もしないうちに着いた。例の行きの運転手は、かなり遠回りしたらしい・・・。やられた。

トゥクトゥクおばあちゃん:情緒あふれる上海を行く

2日目。市内観光。博物館や、その他お土産やさん(もういいよ〜)を含めていろいろと周る。特別、面白いものはなかったかな。みんなでお昼を食べ、午後からは自由時間。私たちは中心街へと向う。香港からのツアーに参加して思ったのだが、ツアーに参加してもわりと好き勝手できるみたいだ。というのも、例えば、ツアーの最終日にそのまま東京に帰国させてくれたし、ツアーに参加しなくてもよかったし、わりとラッキーだ。日本のツアーでも可能なのだろうか?ツアーの最後で、ガイドさんにチップを渡すのも興味深い。アメリカではやらなかったことだ。とにかく、午後は中心街へ行き、私は親戚に頼まれていたお土産と薬を探す。中国のお土産といえば、タイガーバーム!ここで初めてお土産を買った!でも私はケチ。一つしか買わなかった。(汗)節約しているわけでもないのだが、自分に物欲がないため、知らないうちにケチケチしてしまう・・・。タイガーバームはすぐにみつかった。そこら辺にある薬屋さんで売っている。さて、もう一つの薬が問題。これが意外とみつからなかったのだ。私が探していたのは「田七粉」というものだ。これを1万円分くらい買ってきて、と頼まれたのだが・・・。数件聞いてみたのだが、人参ならあるよ、といわれたくらいで、なかなか見つからない。そんな中、やっとのことでみつけた!中心街のごみごみしたオープンモールみたいな感じのところにあった薬屋さんだ。1万円くらいちょうだい、というと、なんと12ビンくらい持ってきた!買うのはいいのだけど、これを家まで持って帰らないといけないのに・・・しくしく。重すぎる。でも、頼まれたし、仕方がないか。まだいろいろと周りをみたかったので、最後に立ち寄ることにして、周りに出ていた露店をみてまわった。途中、シューマイを食べたのだが、おいしいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!やっぱりシューマイは全国共通。これはおいしかった。中華はやっぱりすばらしい!(笑)

4時くらいになり、ちょっとだけ日が落ちてきたので、重い薬をとりに、さっきの薬局まで戻った。そして途中でトゥクトゥクみたいなバイクに乗って、昨日不当な代金を要求されたタクシー会社に出向いた。このトゥクトゥクみたいなバイクはちなみにお客を一人しか乗せられないらしく、無理矢理2人乗せてもらい、運転手のおばあちゃんがカーテンで隠してくれた。このおばあちゃん、なかなかかわいい人。北京語なのだが、少し癖のある言葉だったため、友人の中国語が全然通じなかったが、なんとか住所をわかってくれたらしく、そこまでつれていってくれた。タクシー会社につくと、残念ながらもう閉店してしまったらしい。しょうがないので、ホテルに戻ることにする。またトゥクトゥクバイクを利用するにはちょっと距離があるが、しょうがない。なんとか乗せてもらい、ちょっとした広場までたどり着いた。それにしても、午前中にみた、高層ビルが立ち並ぶ上海とは裏腹に、昔のままの上海(下町というのだろうか?)がなんとも情緒あふれ、魅力的だ。日本の情緒とはもちろん違うが、すごく魅力的。人々にも活気がある。街ではよくけんかをしている人をみかけるが、それがまた文化を感じさせる。原因はほんの些細な事が多い。「俺がごちそうするよ。」「いや、僕がごちそうするって!」こんなやりとりが、1分もしないうちに、怒鳴り合いの喧嘩になる。まぁ見ているこちらとしては、あまりいい気はしないが、ほんの些細なことでけんかになってしまう、彼らの文化や環境を感じたのは、いい体験になったと思う。自分の生活環境と比べてみたら、自分のわがままや物欲さえも、知らないうちに消えていってしまうものだ・・・。

今後の変貌:より変動が激しくなる上海

私は歴史にも詳しくないし、まして古い歴史の中国を語るほどの知識はない。ただ、そんな私がふと中国に行き、これだけいろいろなことを感じられた、ということは、ある意味すごいことだと思うし、またそれほど急発展しているのだろう。見た目だけで、これだけの急成長が感じられるのだから、住民にとっては、急成長についていくだけで精いっぱいなのではないだろうか。政府と国民の見解の差があるように思える。やはりこれだけの大国になると、国全体で成長するのは難しいのだろうか・・・。可能性を秘めた国でもあるが、それと同様、危険性も備えている。そんな国を自分で見ることができたのは、貴重な体験だったと思う。今までアジアに対して、興味が全然わかなかったのだが、この旅行を機会に、なかり見方がかわったと感じた。まぁ文化を学ぶには、事前の勉強ももっともっとしないといけないだろうし、常に経済の変動などにも気にしていないといけないんだろうけど。。。それに、アジア内での日本の存在も感じられた。あまり日本、という国の存在を意識していなかったが、アジアに旅行にいって、存在が感じられた。実は今回のこの旅行、事前の勉強が全くできなかったのが悔しかったが、それでもこれだけ興味深い体験ができたので、楽しく有意義な旅行だった。

そういえば・・・

ぼったくられたタクシーの話の続き。タクシー会社に行ってみたが、閉店していたため、私が帰国したあと、さらに1日滞在した友人が、苦情を言いに、再びタクシー会社を訪れた。どうやらタクシー会社はショックを受けたらしく(苦情を申し出る観光客がいないのか、それとも、いままでこのようなことがなかったのかはわからないが)、友人が帰国した後、お詫びの手紙(手書きで)と料金が返金されたきたらしい。。。それにしても、アメリカにいた時は、全然こんな経験がなかったのに・・・。それとも、気がついていなかっただけなのだろうか。いくら安いからといって、ためらいもなく不当な代金は支払うべきではないな、とつくづく思う。せっかく旅行に行くのだから、楽しく観光したい。こちらもマナーを守るべきだけど、逆に向こうも暖かく私たちを迎えて欲しい。

※この記事は、1999年の情報を元に書かれています。